カメレオンのための音楽 (ハヤカワepi文庫)
カメレオンのための音楽 (ハヤカワepi文庫)
Truman Capote, 野坂 昭如
早川書房
発売日: 2002-11
定価: 945 円
特別価格: 945 円
売上ランキング: 94399位
通常24時間以内に発送
Truman Capote, 野坂 昭如
早川書房
発売日: 2002-11
定価: 945 円
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【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 4件
カポーティ最後の、実話ベースの切れのある短編小説集村上春樹訳の「ティファニーで朝食を」でカポーティの作家としての圧倒的な存在感に魅了され、原書に加えて訳書の本書も購入しました。
主として、カポーティが自身に纏わる実話をベースに、(氏曰く)修得したあらゆる文体・技巧を駆使して描いた短編小説集です。生前最後に出版された小説ですが、マリリンモンローから殺人事件の容疑者、カリブの島の老貴婦人に至るまで登場人物はとても幅広く、「ティファニーで朝食を」程の余韻は残さないまでも、これ程の切れと奥行と神秘性(必然なる偶然等)を併せ持つ短編小説には中々巡り会えないと思います。
個人的には、好きなラフマニノフやゴッホ、それから日本(人)という言葉が(良い意味でなくても)多く引用されていたことや、最後の短編で(私が尊敬する)三島由紀夫の自死のエピソードを登場させ、友人である三島が過去に「カポーティは自殺するだろうと確信している者の一人だ」と述べた事を引用し、自殺する位ならその原因となる相手を殺すと言い切ったのがとても印象的でした。
そのカポーティは畢竟、自分を客観的に見つめ脅かすもう一人の自分を殺した(つまり、結果的には自殺した)のではないかと感じられました。なぜなら、その最後の短編の設定は、奇しくもカポーティがもう一人の自分と問答しあう内容だったのです。
(2008-05-20)
主として、カポーティが自身に纏わる実話をベースに、(氏曰く)修得したあらゆる文体・技巧を駆使して描いた短編小説集です。生前最後に出版された小説ですが、マリリンモンローから殺人事件の容疑者、カリブの島の老貴婦人に至るまで登場人物はとても幅広く、「ティファニーで朝食を」程の余韻は残さないまでも、これ程の切れと奥行と神秘性(必然なる偶然等)を併せ持つ短編小説には中々巡り会えないと思います。
個人的には、好きなラフマニノフやゴッホ、それから日本(人)という言葉が(良い意味でなくても)多く引用されていたことや、最後の短編で(私が尊敬する)三島由紀夫の自死のエピソードを登場させ、友人である三島が過去に「カポーティは自殺するだろうと確信している者の一人だ」と述べた事を引用し、自殺する位ならその原因となる相手を殺すと言い切ったのがとても印象的でした。
そのカポーティは畢竟、自分を客観的に見つめ脅かすもう一人の自分を殺した(つまり、結果的には自殺した)のではないかと感じられました。なぜなら、その最後の短編の設定は、奇しくもカポーティがもう一人の自分と問答しあう内容だったのです。
(2008-05-20)
特異な才能カポーティが、長いスランプの後に生み出した渾身の短編集。
この本の、特に序文を読むと、小説を創り出すことの困難さが伝わってくるし
そして何よりもカポーティが書くことにとりつかれた人間だった
ということが伝わってくる。
この本に収められた作品の中で、カポーティは小説の様々な形を提示している。
「冷血」に通じるようなノンフィクション風のもの、
会話形式のもの、ポートレイトなど。多彩で読み応えがある作品集になっている。
若くしてデビューし書き続けてきた作家の、キャリアの終盤に位置する短編集だけれど
この本には作家としての熟練だけではなく、斬新さや実験性があることに感動する。
カポーティの才能を堪能できる一冊だと思う。 (2007-11-05)
この本の、特に序文を読むと、小説を創り出すことの困難さが伝わってくるし
そして何よりもカポーティが書くことにとりつかれた人間だった
ということが伝わってくる。
この本に収められた作品の中で、カポーティは小説の様々な形を提示している。
「冷血」に通じるようなノンフィクション風のもの、
会話形式のもの、ポートレイトなど。多彩で読み応えがある作品集になっている。
若くしてデビューし書き続けてきた作家の、キャリアの終盤に位置する短編集だけれど
この本には作家としての熟練だけではなく、斬新さや実験性があることに感動する。
カポーティの才能を堪能できる一冊だと思う。 (2007-11-05)
限りなく繊細最初に買ったのはもう20年以上前(18歳の頃)の単行本でした。野坂昭如が翻訳しているのを見て、「きっとへんてこりんな小説なんだろう」と期待しました。読んでみるともちろんへんてこりんだったのですが、洒脱な言葉遣いとむき出しの感受性に満ちていて、素敵な小説だなぁと思いました。特に、マリリン・モンローを描いた「美しい子供」は秀逸で、今思えばカポーティだからこそ、肉感から切り離されたマリリンを(つまり男でも女でもない視線で)あんなにも可愛らしく書けたのだろうと感じます。 (2006-05-08)
ジャーナリスティック文学の試みカポーティを読むのは初めてでしたが、ティファニーで朝食をからうけるイメージとは少し違う雰囲気の小説でした。訳の仕方も影響しているでしょうが、淡々としていて無駄がなく、筆者はあくまでも第3者として事件を客観的に。という姿勢が伝わってくる反面、インタビューをフィクションだと感じさせるほどの物語性も持っています。ニューヨークヤロサンジェルスを舞台とし、マリリン・モンローも登場人物となる華やかさとは裏腹に、どこか寂しさと暗さの漂う作品群。何年か後読み返せば、きっとまた違う印象を受けれる一作だと思います。 (2004-02-19)
・ カポーティ短篇集 (ちくま文庫)
・ 詩神の声聞こゆ―犬は吠える〈2〉 (ハヤカワepi文庫)
・ 叶えられた祈り (新潮文庫)
・ ローカル・カラー/観察記録―犬は吠える〈1〉 (ハヤカワepi文庫)
・ 夜の樹 (新潮文庫)
Tag : トルーマン・カポーティ
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