手紙 (文春文庫)


【評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 178件
[5点] 表紙のピンク、最後の数ページが悲しくも切ない
両親亡き後、弟を大学へ行かせるためにひらすら働く兄だが体を壊し、職を失う。
それでも学費を工面するために思いついたのは・・・

以前引越しの仕事で行った資産家の老婆宅。
用意周到に侵入し、大金を手にするも、老婆に見つかり五体の激痛に逃げられず助けを請う老婆を殺めてしまう・・・

読み勧めていくうちに分かる、見えない差別の壁、人間の残酷さ、当たり前の幸せがこんなにも手に入れにくいものだったのかと。
人生が180度変わってしまった弟・直樹は健気にも生きていくが、桜の検閲印が押された兄からの手紙により弟の人生をも翻弄されてゆく。
表紙のピンク色が切なくて哀しい・・・ヒューマンストーリー。

(2008-05-31)
[3点] 差別は絶対になくならない
本の帯に抜粋して書いてある内容

「差別はね、当然なんだよ。犯罪者やそれに近い人間を排除するというのは、
しごくまっとうな行為なんだ。
我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。
自分が罪を犯せば家族をも苦しめることになる―
すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね。」

冷たい言葉に聞こえるけれど、すごく現実的に聞こえました。
この本をまだ読まれていない方の為に結末は書きませんが、
正直感動はできなかったです。

自分でも無意識のうちに「差別」をしているんだろうな。と考えさせられます。
「差別」の反対語ってなんなんでしょう?「無差別」ではないですよね。
ひょっとして「差別」はなくならない。というより、あって当然なのかもと思います。
問題は「差別」から発生する2次的なもの、「無理解」だったり「偏見」なのか?
「差別」を認めたうえでの歩みよりや「知ろう」とすることや
「理解しよう」というベクトルが重要なのかも。と考えさせられました。
(2008-05-27)
[4点] 人間を見せられた
差別はいかんよ!!と思ってる人も差別するんやろな。おれもたぶんするし。 (2008-05-18)
[5点] 人の愛を描いた作品
ストーリーとしては、兄弟の絆がテーマなのでしょうが、脇役として主人公を支える由美子が素晴らしいと思います。いつも彼を見守って、彼のために尽くします。見返りを求めない、いつもそばにいて励ます、無償の愛で彼を包む、由美子がいなかったらどうなっていただろう。働く場所も見つけられず、落ちぶれていたかもしれない。人と人とのつながりの尊さ、人を信じることの大切さを感じました。最後はもちろん、ただただ手を合わせて謝り続ける兄の姿に号泣しました。東野さんの作品はすべて読んでいますが、個人的には一番好きな作品です。 (2008-05-10)
[4点] 人生における選択
人間的な正義というと少しおかしいかもしれないが,
道徳的正義や自身が思い描く理想の選択を行うのは,
ある意味,非常に容易な道であり自己満足は得られる。

それとは逆に自信が楽になるためとはいえ,
シビアな選択をするのは非常に辛いものである。

人生の様々な場面において,
「自身にとって最上の選択とは何なのか」
考えさせられる物語でした。 (2008-05-02)
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 ・ 秘密 (文春文庫)
 ・ 分身 (集英社文庫)
 ・ 幻夜
 ・ 片想い (文春文庫)
 ・ 白夜行 (集英社文庫)

Tag : 東野圭吾

世界の紛争地ジョーク集 (中公新書ラクレ)


【評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 13件
[5点] 勉強になります
大変勉強になる本でした。
この著者の「反米」と「日本人」の
ジョーク集がとても面白かったので
こちらも購入してみました。

世界の紛争地といっても日本にいては
報道されないようなことやあまり関心を持ってない
ことが多く、とても勉強になりました。
パレスチナ、イスラエル、ヨルダン、
そういった国々のこと、
ロマ(ジプシー)のこと、
国によって馬鹿にされる内容、国が違うこと、
時代によって同じ国でも笑い飛ばす相手が違うこと、など
時に笑いながら、時に惨状に本を閉じたくなりながら
最後まで読み進めました。
少しでも多くの方に読んでもらいたいです。

そうして日本だけでなく、もう少し
世界のことに関心を持ってもらいたい(私を含めて)、と
切に願います。 (2008-01-27)
[4点] 他愛無いジョークが人類を救う
この本を読んで感じたことは、著者が最後に書いていたように「笑い」とは
水や食料と同じように生活に不可欠なものであること。それを痛烈に感じた。

人間、笑うという感情を忘れたらその時こそ本当の意味でヤバイと思う。
但し、この本に収められていた事例集は確かに、シニカルな負の笑いという
側面が強いように感じた。ある意味、虐げられた側の人間の自虐ネタの連続
かもしれない。でも、確実に言えることは境遇の不幸を吹き飛ばすパワーが
笑いの中には確かにある。
自分も気が付けば、ここ数年心の底から笑っていないことを思いだしました。
(2007-07-01)
[4点] 軽重ジョーク集
 ヒットを記録した「世界の日本人ジョーク集」と同著者による作品。
タイトル通り、世界の紛争地・危険地帯のジョークを集めた本となっています。とはいえ、収録されているのは紛争にちなんだヘヴィーなものばかりというわけではなく、日常のささやかな出来事を扱ったライトなものも多くなっています。つまり笑えないジョークもありますし、クスリとさせられるジョークもあります。

 各国の収録ジョークについて簡単な解説が付いてくるので、そのジョークが生まれた歴史的・文化的背景や、紛争の現状、当地の国民性などについて基礎的知識を得ることもできます。一国に割り当てられたページ数が少なく、その国に興味が湧きかけたのにすぐ次の国へ…といった感じになり、読んでて物足りなさを覚える場面が何度かあったのは残念。しかし逆に言うとそれだけ紛争にあえいでいる国が多いということなんですね…。星は4つ。ジョークという浅い切り口から紛争という深い亀裂がちらと見えた時、既知の紛争についてもこれまでとは異種の衝撃を感じました。 (2007-03-29)
[4点] 冗談すらない紛争地もあることを知る
ルポライターの早坂さんが世界中の紛争地を取材で訪れて収集したジョークだそうです。フセインやオサマビンラディンのネタも多くありますが、長期に渡り紛争が続く地域でのブラックなジョークもあります。
早坂さんも最後の方で書いていますが、本当に毎日生きるか死ぬかの修羅場では冗談すら出ない現状があることを我々は知らなければならないのでしょう (2007-03-25)
[3点] 次の抑圧の始まりになる「笑い」の怖さ
「笑い」は抑圧から人を救うだろうか?
確かに、落ち込み打ちひしがれた
どうしようもない気持ちを
笑いがほぐしてくれることはある。
しかし、その笑いも必ずしもプラスに働くことばかりではないだろう。

笑いが侮蔑や差別を表す事もある。
笑いが開放のおおらかさを失い陰湿に傾くことも多い。
この本に収められているジョークの中には
そんな負の笑い、曲がり折れた感情を感じるものがある。

開放のための笑いが、次の抑圧の始まりになる
そんな怖さも感じる
(2006-10-29)
【関連商品も見たい!】
 ・ 世界反米ジョーク集 (中公新書ラクレ)
 ・ 世界のイスラムジョーク集 (中公文庫 は 56-1)
 ・ 世界ビジネスジョーク集 (中公新書ラクレ)
 ・ 世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)
 ・ 大学教授 コテンパン・ジョーク集 - Classic Jokes and Puns on Professors (中公新書ラクレ (183))

Tag : 早坂隆

空の境界 上


【評価】 平均評価: 3.5/ 総数: 151件
[4点] 言葉遊びのファンです。
刊行までの経緯が特殊なためにあらぬ批判を受けているようですね・・・。
レビューに出ている酷評の多くは、Web掲載時の形そのままで刊行する判断を
下したものに対してなされるべきでしょう(講談社?)


世界観の特殊さ・言葉の解釈の独自性は奈須作品の仕様であると言えます。
奈須氏の脳内に存在する世界の一部地域で起きている出来事の始終を切り抜いて
活字に起こした、といったような表現が恐らく妥当でしょうか・・・。
いわゆる「読みやすい」形に仕立てる必要性のないWebに当初掲載された上、
著者自身にもそのつもりが無かったために、非常に移入・読解しづらい内容と
なってしまっているのは確かです。

・・・それがなくとも人を選ぶ内容であることは間違いないでしょうけどw

まぁしかし、それは普段見かけないタイプの文章に触れられる、ということ
でもあります。
ためしに読んでみたら意外と「きのこ節」の虜になるかも? (2008-06-02)
[4点] 読む人を選ぶ作品
著作者である那須氏が「編集者の目線が入ってない作品だから」という理由で2年間断られ続け、講談社の方の熱意が伝わりようやく商業化された作品。
同人で発売された物とは多少変わっていますが、独特の言い回しや言葉の使い方は変わらず。難解な設定や心理描写の書き方など読む方に読解力が必要な作品だと思います。
現在執筆されているDDDはそういった灰汁の取れた感じがしますが、空の境界は那須氏が書きたいように書いた作品なので那須節が一番現れている作品だと思います。
DVDも発売されてこの作品に多くの方が興味持ってくれることを願います。 (2008-05-27)
[5点] 一度でもいいから読んでほしい傑作小説!
奈須きのこによるアクション小説。
いや、ジャンル分けは難しい。雑誌『ファウスト』によると「新伝綺」(80年代伝奇小説の影響を受けたマンガ・アニメ・ゲームなどのサブカルチャーから隔世遺伝的に影響を受けた非日常な日常を描いた新しいタイプの伝奇小説)というジャンルらしいが、要するに今までにない作品ということだ。

・・・衝撃的に面白かったです。
ストーリーとしてはあらゆるモノにある死の線を視ることができる「直視の魔眼」をもつ少女・両儀式と友人の黒桐幹也がさまざまな怪異に立ち向かうというものだ。
たぶん読んでいて気づくことがあると思う。それは独特の文体だ。
この詩情感あふれる文体は作者がとあるビジュアルバンドの歌詞に影響されたのが要因らしく、これが好き嫌いの分かれ目だろうが私は断然この文体が好きで、ハマってしまった。
また、ストーリー構成はワザと時系列をバラバラにして両儀式がなぜこのような力を手に入れてしまったのか、黒桐幹也とはどう出会ったのかという大事なターニングポイントをあえて最初から語らず、順序では4番目ぐらいの話から始めるという構成はより作品を楽しむための布石となっている。
みどころとしては怪異と式とのバトルなどだが、式と黒桐の微妙な関係もこれから非常に気になるところ。橙子さんという話の長い人の部分はそこまで読まないでスルーしても問題ない(笑)。

とにかく新鮮で「こんな小説もあったんだ」と軽くショックでした。
もしかしたらミステリ小説なんか読んでる人には特に楽しめるかも。
人を選ぶ作品・・かどうかはわからないけどハマったもん勝ちだろう!
最高にオススメです! (2008-05-25)
[5点] 言われているほど難読ではない…と思う
同人版の明朝体フォントの大きさが若干小さめで文字間隔が多少あり
非常に読み安かったためか,講談社版の印象は「字が読み辛い」でした.
作品の評価と少し違う気がするので,減点はしていません.

内容は大雑把にくくればファンタジーになるかと思います.
戦闘もの(?)が好きな人にはうってつけの内容です.
クセのある登場人物ばかりで,登場人物だけ見ると非常に濃い作品で
す.
ですが主人公が非常にあっさりした人物なので,主人公に感情移入して
読むとストーリーもあっさりしたものに感じるのではないでしょうか.

章立ては上下巻合わせて主なものが七章です.
作者に特徴である時系列と異なる章立てのためか,章ごとの厚さがい
びつです.
読みながら今まで読んだ内容の整合を取らないといけなくなりますが,
この表現が好きな私にとってはうまい配置だと感じました.

文体は非常に特徴的で,文章が下手と酷評される方もいますが,私は
あまり気になりませんでした.
・会話中心の茶化したファンタジー小説と比べると地の文に伏線が多いこと
・リアルな世界観と照らし合わせて一から十まで解説してくれる人物がいないこと
などから,多少頭を使って読まないといけないかも知れません.
ですが,ゲーム(ギャルゲですが)で世界観を同一とする作品もいくつか
出ていることからも分かるように,破綻した設定を読まされるわけでは
ありません.

ということで,文が特徴的なため内容の善し悪しの議論の前にそちらが
議論されてしまいますが,文の気にならない私には大満足の作品なので,
内容だけで星5つ付けました. (2008-05-21)
[1点] 悲劇萌えの方に推奨
“読んでいて気が楽になれる作品が読みたい”方や“ほのぼのした作品が読みたい”の方には非推奨。
この作品は成人推奨のラノベと言えるかも知れません。

まず、元が同人とはいえ、一般に発売されたにも関わらずある種の社会的タブーをオブラートにすら包まず表現しているのは凄いです。
正直、学生時代に読んでいたらかなり気分が悪くなっていたかもしれません。
それくらい、人を選ぶ作品です。引くか、惹きこまれるかのどちらかと言っても過言ではないでしょう。

ストーリーも“シナリオ”の状態。
よくも悪くも、この方はゲームライター向きの文章なのだなと再認識出来るのではないでしょうか。
奈須氏の文章を読みなれてる方にしかオススメ出来ない本です。
ですので、人によっては読者に判断を任せ過ぎている印象を持つのではないかと思います。

内容は、本当に、作者が好きなものを書いた感じです。 (2008-05-13)
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 ・ 空の境界 下 (講談社ノベルス)
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 ・ 月姫読本 Plus Period
 ・ DDD 2 (講談社BOX) (講談社BOX)
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Tag : 奈須きのこ

陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル)

【紹介文】
   確実に他人の嘘を見抜くリーダーを筆頭に、正確な体内時計の持ち主、演説の達人、天才スリという面々で組織されたギャング団が活躍する長編サスペンス。著者は、言葉を話すカカシ「優午」が殺されるという奇想天外なミステリー『オーデュボンの祈り』や、レイプという犯罪の末に誕生した主人公「春」の苦悩を爽快なタッチで描いた『重力ピエロ』など、作品ごとに個性的なキャラクターを生み出してきた伊坂幸太郎。特異な才能を持つ4人の男女が、思わぬ事態に巻きこまれていく本書は、その真骨頂ともいえる痛快クライム・ノベルだ。

   市役所で働く成瀬、喫茶店主の響野、20歳の青年久遠、シングルマザーの雪子たちの正体は銀行強盗。現金輸送車などの襲撃には「ロマンがない」とうそぶく彼らの手口は、窓口カウンターまで最小限の変装で近づき「警報装置を使わせず、金を出させて、逃げる」というシンプルなものだ。しかしある時、横浜の銀行を襲撃した彼らは、まんまと4千万円をせしめたものの、逃走中に他の車と接触事故を起こしてしまう。しかも、その車には、同じ日に現金輸送車を襲撃した別の強盗団が乗っていた。

   著者の持ち味ともいえるのは、コメディー映画のような軽妙なストーリーの中に、自閉症の子どもや、中学生のいじめといった、活劇とはそぐわないように見えるテーマを、違和感なく滑りこませている点である。社会から異端視されている者たちを、シニカルにではなく、爽やかに描いてきた著者は、本書においても「正しいことが人をいつも幸せにするとも限らない」と高らかに宣言する。どこまでも明るいギャング団の奮闘の影には、そんな著者からの深遠なるメッセージが見え隠れしている。(中島正敏)


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 58件
[4点] 森奈・・!!
陽気でした。文句なく面白かった!!
裏かかれて、またかかれて、更にまたかかれて、そのまた裏を・・
って展開がサスガ。
登場人物の天然っぷりも森奈津子も真っ青(比較対象正しいすか?)って感じで
まさーに、まさーーーに、、、伊坂ワールド全開。

・・・表紙さえもう少し冴えてたらなぁって思ってるのは私だけではない筈。
ザンネン!! (2007-11-19)
[4点] ジェットコースター、もしくは駄菓子
久々のキャラの濃い小説を読んだなぁという感じ。
一気に読んで、楽しかったーてなる小説ですかね。
あんま残らないけど読んでる最中は凄い楽しい、みたいな。
バキの作者の言葉を借りるなら、ジェットコースター、もしくは駄菓子。
進みも戻りもしないしお腹の足しにもならないけど、最中は絶対楽しませる。
という。そういう小説です。
伊坂さんはいつも伏線ぐるぐるですけど、今回はそれが軽やかな回収というか。
ラッシュライフやオーデュボンでは重めの回収だったので新鮮でした。
重力ピエロも読みたいところ。

成瀬響野の学生時代とかも見てみたいですね。
グルーシェニカーやニルアドミラリにおける雑学も好きです。 (2007-04-14)
[5点] ガハハ!です。
おもしろかったぁ。
一気に読んじゃいました。いけます!

「ロマンはどこだ」
って、キョロキョロ。私の仲間って?

銀行強盗=ギャングのお話。行員をね。犬にたとえているの・・・。
シェパード。スピッツ・・・。ってね。

成瀬さんからの始まり。最初の(ニセ)警官のお話から、いけます。ラストもね。
うそを見抜ける!!!役所勤務の成瀬さん。の息子のタダシくん。
うんちく王の郷野さん。祥子さん。二人で喫茶店やってるんだよね。
私も秒を意識するようになりましたぁ。雪子さん。その息子の中学生の慎一くん。
スリの天才久遠さん。モノづくりのオタク系田中さん。

ギャングの仲間は四人?え?五人って言う展開どす。

出会いから。登場人物・不思議なモノ・エピソードすべてに無駄がない。
無理なくストーリーに収まっております。繋がっております。よ!

雪子さんが地道(元オット)に「魂のランクが下がってる」って。ふふっ。
成瀬に雪子さんが「君を驚かせたかった、というのもある」って。救われる。

いけます。いけます!!! (2006-10-11)
[5点] 面白かった
 今まで彼の作品を何冊か読んだのですが、どれも舞台は仙台が多くて、今回は仙台が全く出てこなかったのが少々の驚きでもありました。
 独特な描写がすごく良いです。
 「ありえないとは言い切れない」という「性格」の登場人物たちや「物語」が何ともいえません。
 話の内容に無理がなくてすんなり読めます。
 毎回、最後のほうに参考資料が掲載されていますが、やっぱり、資料の多さをみても、頷けます
  (2006-05-03)
[5点] テンポ良いストーリー展開で一気に読破☆
人間嘘発見器、口八丁のペテン師、正確な体内時計、天才スリという特技を持った4人の銀行強盗が活躍する痛快クライム・ノベルです!

内容は…
人間嘘発見器、口八丁のペテン師、正確な体内時計、天才スリという特技を持った4人の銀行強盗は、それぞれの特技を活かし、華麗に、かつ紳士的に銀行強盗を遂行する。
今回も100パーセントの成功を確信した計画を立て、銀行を襲撃した彼らだったが、逃走中に現金輸送車を襲撃した別の強盗団によって、その大金が奪われてしまうというハプニングに遭遇。   
しかし、そのハプニングは、事前に計画されたものと判明!
彼らは、その強盗団に一泡吹かせてやろうと計画するが、またまた計画はバレてしまって…

コメディー映画のような軽快なストーリーでテンポ良く、「会話で読ませる」って感じの小説です。チャプータごとの辞書の引用もおもしろく、時折出てくる「うんちく」も興味をそそる。そんなストーリーと離れたところも楽しめます。
(2006-02-27)
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Tag : 伊坂幸太郎

三国志 (8) (吉川英治歴史時代文庫 (40))


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 10件
[5点] 諸葛孔明と周恩来がかさなる
自分にとって孔明の人物像を頭に描くのはむずかしかったが周恩来だと孔明のイメージにピッタリと合う感じがした。最期まで民衆の為に尽す姿が重なった。 (2008-05-01)
[5点] 最高でした
一騎当千の英雄の活躍が輝かしい序盤から、
天才軍師による国の存亡をかけた戦いへと
時代の成熟が感じられます。

序盤は、新しい英雄がどんどん登場し
皆が若いため、躍動感がありますが、
英雄たちが年をとり、歴史から姿を
消していくという静寂の部分も描かれています。

滅びぬものはなく、天命にさからえない人間。

これまでに読んだ歴史小説の中でも
抜きんでて面白かったです。 (2007-08-08)
[4点] 吉川氏一流の上質なフィナーレ
吉川三国志最後の舞台の主役に選ばれたのは、蜀の諸葛亮と魏の司馬懿。彼らが繰り広げる、実に5度に渡る宿命のライバル対決をもって、この長き物語は完結を迎えます。
面白いのは、第3次北伐で遂に実現する両雄の対峙。遠目に見ることは度々あっても、間近で言葉を交わすのは最初にして最後。その唯一無二の会話は・・「もと南陽の一耕夫」「かつて魏の書庫に住んでいささか兵法の端をかじった鼠官の輩」(笑)。兵士向けパフォーマンスの意も当然あるにせよ、常日頃お互いの才を認め合う二人からは想像できない、子供っぽい舌戦が繰り広げられ、ちょっとした可笑しさがあります。
物語そのものは若干ダイナミズムに欠けます。大軍同士、知将同士ということもあり、よく言えば重厚的、悪く言えば硬直的な戦局が多く、劉備・曹操が駆け巡った草創期のスピード感とは比ぶべくもありません。新しいスターが姜維の他に見当たらないのも寂しい限り。
八巻に渡ったこの吉川三国志は、孔明の死を持って、さっと幕を下ろします。その潔い構成が実に美しい。筆者、読者ともに情熱がピークアウトする、この英雄の最期をもって終幕とし、その後の晋による三国統一までは清流のようにあとがき的に流します。それぞれの余韻に浸りつつ、静かに本を閉じることのできる、吉川氏一流の上質なフィナーレです。 (2007-06-24)
[5点] 終わり方がすばらしい
吉川英治の三国志シリーズの最終巻。
すでに、三国志(1)に登場していた英雄達は去り、それらの遺産を引き継いだ者たちの戦いが描かれている。先帝の遺志によってつきうごかされる天才・孔明と、孔明の才能をフォロー仕切れない無力な者達とのもどかしさが一番印象に残った。
それほど興味を持たずに読み始めた三国志なのに、すっかり夢中になってしまった。三国志に中毒になるのもよくわかる。 (2007-02-03)
[5点] 蜀の終焉
長きにわたる三国志。劉備玄徳から始まり、諸葛孔明にまで受け継がれた物語も終焉を迎える。一巻から蜀中心だったが、蜀の終焉と共に話が終わる。この巻では、孔明の天才軍師ぶりが相変わらず発揮されている。また彼の苦悩も。いろいろ考えさせられるシリーズ。 (2006-11-28)
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Tag : 吉川英治

勝彦えんま帖


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Tag : 佐藤勝彦

葬儀を終えて (クリスティー文庫)


【評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 8件
[5点] 地味ながら、味わい深いベスト10級の佳品
本書は、『五匹の子豚』や『スリーピング・マーダー』などの“回想
の殺人”の変型といえるだろう。

冒頭でリチャードの葬儀を終え、遺産相続の内容が公表されるが、
その後にコーラが「だってリチャードは殺されたんでしょう?」と発
言し、翌日、そのコーラが殺される。
話はこうして誰にコーラが殺されたのかではなく、“過去に起きた
かも知れない殺人”、「果たしてリチャードは殺されたのか、そして
コーラは何を知っていたのか」に焦点が絞られる。

そしてもう一つ、コーラの発言の際にヘレンが感じた「その場にい
た誰か、あるいは何かがおかしい」という違和感。この違和感が、
コーラの発言とともにラストまで話を引っ張り続ける。
これらの謎をポアロはわずかな手がかりから緒をつかみ、実に論
理的にこの人物しか犯人ではありえないということを推理しており、
本書はクリスティー・ベスト10に充分推挙できる作品である。

それと、この作品の邦訳題が無味乾燥に「葬式の後に」ではなく、
『葬儀を終えて』と思わせぶりなタイトルをつけられたことが実にい
い。思わず手にとってみたくなるタイトルである。
作品名だけで本を買って失敗した経験はこれまでにもいくつもある
が、この作品に関してはタイトルだけで選んでも間違いがない。

ついでに言うと、話の本筋と関係ないためかあまり知られていない
が、この作品にはリジー・ボーデンが斧で父親とまま母をぶったと
いう「マザー・グース」が挿入されているので、「マザー・グース」に
関するミステリーに関心のある人には別の意味で興味深いだろう。


(2008-05-10)
[5点] クリスティの最高の仕事の一つ
 「あら、リチャードは殺されたんじゃなかったの?」大富豪アパネシー家の当主リチャードの葬儀を終えた後の遺産分割の家族会議の際、変わり者で末の妹コーラは無邪気にいった・・・ざわめく人々・・・しかも、翌日コーラは自宅で死体となって発見される・・・はたして事件の真相は?

 この発端を読んで、本を閉じられるようならミステリには不向きな方だから、そこで止めても結構。しかし、ミステリファンを自認する方なら、とてもじゃないけど先が気になってしょうがないのではないか!!クリスティの筆も確かでグイグイと読者を引きつけていく。登場人物に書き分けがホントに巧み。こう言っちゃ何だけど、こうして点はカーもクイーンもクリスティの足下にも及ばない。ミステリよりなにより読み物として面白い。

 クリスティは派手な舞台設定を巧みに演出する。「ナイルに死す」「白昼の悪魔」といった作品が映画化されたのは、映像向きの作品だから。それに比べると家庭内殺人を扱った『葬儀を終えて」が一般的にそれほど有名でないかもしれない。ただ、パズラーの達成度でいうと上記の二作に全く負けていない。ある意味、トンデモな仕掛けを有する作品だ。実際にはこんなに上手くいくか?という疑問がない訳でないけど、クリスティの力技で説得にかかっている。自分としては、このアイディアでよく書こうと思ったものだと驚く。しかも、この水準に達成できた点を考えると・・・やはり、このひとただものでない。 (2008-02-11)
[5点] クリスティーの最高傑作
 とにかく、伏線の妙にうっとりします。舞台の移動が少ないので、クローズドサークル感覚も充分味わえます。
 本格ミステリにありがちな、探偵の無理矢理な事件への介入もありません。
 この作品のポアロは知人の窮地をみて、ごく自然にごく悠々と、謎の解明に乗り出します。
 コーラはなぜその台詞を吐く必要があったのか? シンプルな謎は終盤、美しい意外性をもって物語を一転させてくれます。 (2007-02-26)
[5点] クリスティーの最高傑作の一つか?
この物語には、靄がかかっていて、やきもきさせられる。
葬儀の被葬者は、当初は病死とされていたが、実は殺害されたのかも知れない。
こういう小説なので、多分殺害されたのだろう?と思ってしまうが、なかなか結論は示されない。

そして、この一族には、一癖も二癖もありそうな人間が、何人も居る。
遺産相続がからんでいるが、どうも、それだけでは無い様だ。

これらの実態が、ポアロ探偵により、薄皮を剥ぐ如く、徐々に明らかになってゆく。
クリスティー作品の常であるが、最後に指摘される事実には、驚かされる。

作品全体は、スリルに富んでいる訳でもなく、派手ではない。
しかし、モヤモヤとした感覚とついてまわり、それをポアロ探偵が理詰めで解決してゆく。
何しろ、犯人を捜すという以前の問題で、他殺なのかどうかも明らかではないのだから。

読者は、当初から、著者の述中にはまる。
この作品では、読者の心理は、著者の掌にある。
そして、読後には、してやられた!という感覚になる。

著者の他の有名な数々の作品とは、一線を画す内容だ。 (2007-02-23)
[4点] 出だしがうまいなぁ〜
当主リチャードの葬儀が終る時、末妹コーラが口にした一言「リチャードは殺されたんじゃなかったの」。さすがクリスティ、出だしがうまいなぁ〜。題名ともピッタリだし。この直後、コーラが殺される。冒頭から読者の興味を惹く本格ミステリらしい展開である。

この後、一家の錯綜する人間関係や邪魔者扱いされるポアロなどが描かれ、古き良き時代のミステリが味わえる。最後に提示される真相も意外なもので、油が乗っていた時代のクリスティの代表作の一つ。
(2006-10-22)
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 ・ ヒッコリー・ロードの殺人 (クリスティ文庫)
 ・ 死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
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Tag : 加島祥造

はてしない物語


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 66件
[5点] ええー知らんかった
とても面白かったです。
しかしショックなことに、挿絵や本文に色が付いていることに
他の方のレビューを読むまで気が付きませんでした、
家族に確認してもらったところ、確かに二色刷りであるとのこと。
自分が色弱であることを思い知らされました。 (2008-05-04)
[5点] 極めて哲学的
モモやその他の作品で度々哲学的な寓意を織り交ぜる作者ですが、僕はこの作品が一番面白いと感じました。巧みな文章表現と豊かな想像力で誰でも読める哲学書を書き上げる作者は天才であると思います。 (2008-04-13)
[5点] 読むなら単行本で!!
幼少の頃、観た映画「ネバーエンディングストーリ
ー」が大好きで、この度読みました。

なんと、映画では世界を作るところで終わって
いたのに、原作では丁度本の半分くらいのところ
だったのに、驚きました。

本当に素敵な物語です。
岩波少年文庫からも出ており、そちらも読みまし
たが、断然単行本の本作をおすすめします!
読んでいる雰囲気が全然違います。

相違点
・本作はあかがね色の装丁。
・単行本では本の中の物語が緑色、現実世界が
 赤色の文字で書かれている。
・挿絵がカラーになっている。
・文庫は上下に別れている。 (2008-02-25)
[5点] 冒険を通して得られたもの
人はどのような過程を通って成長し、目覚め、大人になっていくのでしょう。その一つの答えがこの本にあると思います。
赤い表紙を広げて、バスティアンとともに物語の世界を通り抜け、現実へ戻ってきたとき、人それぞれに見出したもの、関り合った人々との思い出を携えてきます。美しい思い出や励まし、暖かな友情はもちろんですが、厳しい冒険に忍耐を試され、決断を迫られ、失望も味わっていることと思います。

ファンタジー(架空の世界)は深く深く現実と結びついています。この物語りの中での経験が自分自身を取り巻く世界を知り、自分の内部へと誘ってくれるきっかけともなりました。またその勇気と知恵を与えてくれ、現実での新たな冒険へと送りだしてくれたと感じています。
子供達だけでなく大人の方々にも是非読んでいただきたいと思います。

ゲルマン的な香りの溢れる「果てしない物語」はこれまで読みなれたファンタジーとは一味異なりエンデの世界観・価値観に支えられています。この魅力も是非味わっていただきたいと願います。 (2008-01-16)
[5点] 一番の本
私にとって、ナンバーワンの本です。寝るのを忘れて読みました。腕が痛くなってもやめられなかった。これほど夢中になれた本は他にない! (2008-01-03)
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 ・ モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)
 ・ サーカス物語
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 ・ 自由の牢獄

Tag : ミヒャエル・エンデ

櫂 (新潮文庫)


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 3件
[5点] 文学は芸術
今年(平成20年)1から3月に20冊読んだ小説の中でナンバーワン。
これほど人の感情を色濃く描いた作品があるのだろうか!と叫びたくなる。
ラストシーンでは泣けて泣けて。(号泣してしました)

昭和初期、南国土佐の地で、芸者置屋の女将さんの半生を描いている。
そこには、喜び、悲しみ、疑心暗鬼、あせり、思いやり、愛情など様々な喜怒哀楽が、
夫、実子、養子など沢山の人達との交流の中で、見事に表現されているのだ。

売れればいい!という軽薄な本が多い昨今、文学は芸術=文芸という言葉を
改めて認識できる素晴しい本です。 (2008-04-10)
[5点] 宮尾登美子ワールドを見ました。
女性作家が好きでたまたま選んで読んだこの「櫂」。
最初の数行読んだだけで、その文体から宮尾さんの世界へ引きずり込まれたような気がします。
土佐という土地を舞台に主人公「喜和」と、夫「岩伍」そして娘「綾子」を軸に繰り広げられる、
こんなにも激しく、だけどどこか美しく優しい物語を久しぶりに読んだ気がします。

女である主人公が時に弱く哀しい人でありながら、時に強く正しい人であり、読み進めるうちに、
自分の母を想い、祖母を想い、自分を想い、この作家の宮尾さんという人を想ったりしました。
四部作の「春燈」「朱夏」「岩伍覚え書」も是非読もうと思います! (2004-07-22)

[4点] 客観的に綴られた女の歴史
櫂をはじめて読んだのは中学生のころである。
当時は、仕事かたぎで家庭を顧みない岩吾に強い反発を感じた。
しかし15年以上たって読み返してみると、お嬢さん育ちの喜和
に対する描写も、非常に客観的に描写されていることが感じ取れる。 (2003-06-17)
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 ・ 春燈 (新潮文庫)
 ・ 朱夏 (新潮文庫)
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Tag : 宮尾登美子

ハリー・ポッター 魔法の教室


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 5件
[5点] ワールドワイド!
実はこの本、香港の書店で発見したんです。
表紙は違いましたけど、「魔法教室」というタイトルでした。
作者は「ワールドポッタリアン協会」ってことですけど
本当にワールドなんだなあと思いました。
内容は海外に紹介されるだけあって
とても真面目で、でも面白い「ハリー・ポッター」について分析・解析
そしてデータの整理がされています。

巻末の「はりぽた事典」は新たに4巻の登場で
またニューバージョン必要!と思っていたら
同じ作者の「魔法の杯」というのが出てましたね。
早速買わなきゃ。 (2002-11-30)

[5点] これからの映画が楽しみ
原作を読みまた映画を見て面白い!と思った方は多いですよね。
面白いからこそ更に深めていきたいと思うのは私だけでしょうか。
第2作・3作と映画化。原作も次から次へと出版されているハリーポッター。
こうなったら皆ポッタリアンになりましょう。
その為にこの本は必須アイテムだと思います。
人物背景や魔法の種類がほかの本よりわかりやすい。

早引き辞書がついている。
何故、ハリーの誕生日を7月31日にしたのかというような情報まで書かれている。研究している人達はこんな事まで疑問に思い調べるのかと感心させられました。
そのような事が沢山書かれている本です。
この本を読んで通になり、早く第2作目の映画が見たいです。 (2002-05-01)

[5点] これからの映画が楽しみ
原作を読みまた映画を見て面白い!と思った方は多いですよね。
面白いからこそ更に深めていきたいと思うのは私だけでしょうか。
第2作・3作と映画化。原作も次から次へと出版されているハリーポッター。
こうなったら皆ポッタリアンになりましょう。
その為にこの本は必須アイテムだと思います。
人物背景や魔法の種類がほかの本よりわかりやすい。

早引き辞書がついている。
何故、ハリーの誕生日を7月31日にしたのかというような情報まで書かれている。研究している人達はこんな事まで疑問に思い調べるのかと感心させられました。
そのような事が沢山書かれている本です。
この本を読んで通になり、早く第2作目の映画が見たいです。 (2002-05-01)

[5点] 読み応えアリ!
普通の研究本ではなく
読み物としてとっても面白かった!
想像図や年表まであってとてもよく調べてあります。
これでガリオンとポンドと円の為替相場とか
リリーとペチュニアの年齢差とか
ほとんど首無しニックの絶命した時代の解説とか
もう本当に細かいとこをついてきて。。
ハリポタファンには超オススメ。 (2002-02-03)
[5点] 今日からハリポタが好きになりました
ハリーポッターがブームになりすぎて、すっかり乗り遅れてたんですよね。
今さらちょっと思っていたんです。
でも、この本は親切な解説がついててわかりやすかった。

みんながどうしてハリポタが好きになるのかわかったみたい。
今からこっそりブームに乗ります。
女の子が電車でハリポタの分厚い本を抱えているのか謎だったおじさんに最適かも。

もちろんハリポタフリークも楽しめそう(そういうのってもう、ポッタリアンっていうのかなー)。

ブームに乗ってみるのも楽しいって思いましたよ。 (2002-01-22)

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 ・ ハリー・ポッターの魔法世界ガイド
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Tag : J K ローリング

プレゼント


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 11件
[4点] 幸せの形
日々の生活に疲れて、目標を見失った時に読むと
きっと、元気が出てくると思います。
簡単な寓話となっているので、読むこと自体に
疲れることもなく、すっと心にはいってきます。 (2007-04-17)
[5点] 料理の味
読みやすさ ★★★★★
知的興奮度 ★★★★☆
実践度   ★★★★★

今(瞬間)を生きるの例で料理の味を楽しむというのがとてもしっくりきました。 (2005-07-09)

[5点] 30分で読む素晴らしい逸話
 何かに悩んだとき是非読んで欲しい、心にグッとくる短い逸話です。
 30項目くらいに一つ目のプレゼントが出てきます。これが頭を殴られるように一番グッときます。以降は一瞬で読みきります。

 大き目の字で100項程度の薄い本ですが、男の人生がフラッシュバックのように凝縮されています。

 男は人生で思い悩んだり不幸に感じたとき、老人に会いにいきます。そこで「プレゼント」の話を聞き立ち直ります。男の悩みは普通のこと。私も同じ悩みがありハッとしました。

 「チーズはどこへ消えた?」は絵本のようですから親しみ易いと思います。対して「プレゼント」は絵本のようではありません。しかし他の本ではあまり感じることができない、深い気付きの感動を得ることができます。また、知的で感動的な一流映画を見たような後味があります。

 あなたにもこの”プレゼント”を是非。 (2004-05-02)

[5点] 英語も平易で直ぐ読める素晴らしい逸話
 何かに悩んだとき是非読んで欲しい、心にグッとくる短い逸話です。
 30項目くらいに一つ目の"The Present"が出てきます。これが頭を殴られるように一番グッときます。以降は一瞬で読みきります。

 大き目の字で100項程度の薄い本ですが、男の人生がフラッシュバックのように凝縮されています。

 男は人生で思い悩んだり不幸に感じたとき、老人に会いにいきます。そこで"The Present"の話を聞き立ち直ります。男の悩みは普通のこと。私も同じ悩みがありハッとしました。

 "Who Moved My Cheese?" は絵本のようです。対して"The Present"は絵本のようではありません。しかしあまり感じることができない、深い気付きの感動を得ることができ、知的で感動的な一流映画のような後味があります。

 あなたにもこの"The Present"を是非。 (2004-05-02)

[5点] 30分で読む素晴らしい逸話
 何かに悩んだとき是非読んで欲しい、心にグッとくる短い逸話です。
 30項目くらいに一つ目のプレゼントが出てきます。これが頭を殴られるように一番グッときます。以降は一瞬で読みきります。

 大き目の字で100項程度の薄い本ですが、男の人生がフラッシュバックのように凝縮されています。

 男は人生で思い悩んだり不幸に感じたとき、老人に会いにいきます。そこで「プレゼント」の話を聞き立ち直ります。男の悩みは普通のこと。私も同じ悩みがありハッとしました。

 「チーズはどこへ消えた?」は絵本のようですから親しみ易いと思います。対して「プレゼント」は絵本のようではありません。しかしあまり感じることがない、深い気付きの感動を得ることができます。知的で感動的な一流映画を見たような後味があります。

 あなたにもこの”プレゼント”を是非。 (2004-05-02)

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Tag : スペンサージョンソン

村上朝日堂 夢のサーフシティー


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 1件
[5点] 面白い!
村上春樹の作品は、「アンダーグラウンド」と「約束された場所で」
とこれ以外は全て読んでいた。この本は上記に挙げた二つと違って、
意識的に避けていた訳ではなく、あまり書店等で見かけなかったし
図書館でもCD−ROMが抜かれてて貸し出し禁止とかになってい
たので何となく今まで読みそびれていたのだけど、朝日堂ファン、

あの生ぬるいだらだらした春樹エッセイ好きなら誰もが楽しめる
ものだと思う。CDROM付きという発想もすごく新鮮で、春樹
ファンにとっては彼の肉声(水丸氏も!)も聞けて非常に興味深く
買ってよかった〜という、大満足な一冊でした。
 特に、朝日堂でも書いていた「全裸主婦」に関するところは
必見って感じです。笑えます。 (2004-09-17)

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 ・ 「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi original (66号))
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 ・ 「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?
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Tag : 安西水丸

とらドラ 7 (7) (電撃文庫 た 20-10)


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 8件
[4点] 8巻への前ふり
 7巻は、6巻からの前ふりを、さらに8巻に続く前ふりとしての位置づけなんでしょう。大河と竜児の気持ちのあり方がグッとつまってきましたね。

 実乃里は大河の親友として、そして大河がこれまでどういう扱いを親から受けてきたか知っているだけに、自分の気持ちに足かせを掛けている風だし、亜美はなんだかんだ言いながら今の関係が気に入っていて、それを壊したくないと言った本音の部分が出てきたり。

 あ〜本当に物語りとしては煮詰まってきたと言うか、クライマックスへの前ふりとしては状況は全て揃ったってところでしょうか。

 でも、このままで行くと8巻で終わりなのかな……もう少し物語りとしては続いて欲しい気もしますが、8巻あたりで終わりそうな予感がします。

 話は変わりますが、この8巻はなんだか書き方が普段よりも乱暴だった気がするのは私だけでしょうか。前半が特に乱暴と言うか雑と言うか、ノリやテンポの良い軽快な書き方と言うよりも、やっぱり雑というイメージは拭えません。気のせいかな…… (2008-05-04)
[5点] 至高の恋愛小説
このとらドラ!というライトノベルを書いている作者は間違いなく「天才」です。
7巻を読んでそう確信しました。
6巻までの大河と竜児の関係、これをとりまくさまざまな人たちとの恋愛模様が7巻で一気に1つの交錯路に入り込みます。
クライマックスといってもいいかもしれません。
美しいクリスマスの描写の中に描かれる青春の恋愛模様はまぶしいくらいにカラフルに美しく書かれ、
大河の孤独と大河の本当の気持ち、もう一人のヒロイン謎の多い櫛枝みのりんの本当の気持ち、さらにあの亜美のやさしさまで見え隠れして、ヒロインたちがこれほど輝いている巻はないです。
登場してくる女の子キャラはどれも一癖もふた癖もあって、一概に単純な「萌えキャラ」とは言えないところがこのとらドラ!の特徴でしたが、
今回のヒロインたちがどれもこれまでの集大成のような至高のかわいさです。
このような「ボディーにくる」ような鈍く体の芯に届くような内容の濃い魅力あふれるヒロインキャラを7巻かけて作り上げたようです。
クリスマスイブの大河のかわいさはもはやこれまでの大河のかわいさの描写を遥かに凌いでいます。
これまではどちらかというと大河の傍若無人ぶりが目に付き、大河離れする人もいたかもしれませんが、ここにきて、これほど大河を愛しく感じる巻は無いです。
しかも、泣けます。ちょっと涙腺がゆるみぎみの人は油断すると目から水が出ます。
正直・・・たまりません。
(2008-04-23)
[4点] 新展開!?
今回のお話は自分の姿がどう見られているかを改めて考えさせられる展開でした。
周りから見られているりゅうじと大河の姿・・・
自分たちからではわからない姿というものです。
しかも今回は読んだところ前編〜という感じを受けました。
次回のとらドラ8もぜひ読んでみたいと思います。 (2008-04-20)
[5点] 読むの辛い…
 舞台はクリスマスで、嬉しい恥ずかしい生徒会主催のクリスマスパーティ。高須は頑張った! 大河も頑張った! 実乃里も頑張った! でも見てるとこみんな頑張る方向性が違い過ぎてなんだか全員に辛い感じです。なんでこう全員が辛い方向に転がっちゃうんだ…?! 特に実乃里が好きなので今巻は読んでああもう早く終わって決着ついちゃって! と思いました。実乃里の人生最大の失敗(推定)のくだりは、実乃里にとっては酷だったけど、とても良かったです。
 なんかこの三人の周辺はかなり読むの辛かったんですが、今回は春田とか春田とか春田とか恋ヶ窪先生とか春田とか春田とかが楽しかったです。
 それにしても、ここまで展開させといて終わるのはひどい! 超ダッシュで続きが読みたい。というわけで☆ひとつマイナスさせていただきました。 (2008-04-15)
[5点] 知らぬは本人ばかりなり
亜美や実乃梨は気づいていて、本人たちは気付かずにいた、大河と竜児のお互いにどう思っているのかという物語の本筋。
当事者二人の視点から見れば周りの不可思議な行動も、客観的に見れば明らかになる。結局自分に対する認識などひどく曖昧なものでしかなく、普通なら手遅れになってようやく気付くのだと思う。周りに、気づいて手助けしてくれる友人がいたことが大河と竜児にとっては救いになったのか否か。今後の展開に期待。 (2008-04-11)
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 ・ とらドラ! 5 (5) (電撃文庫 た 20-8)
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Tag : 竹宮ゆゆこ

カメレオンのための音楽 (ハヤカワepi文庫)


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 4件
[5点] カポーティ最後の、実話ベースの切れのある短編小説集
村上春樹訳の「ティファニーで朝食を」でカポーティの作家としての圧倒的な存在感に魅了され、原書に加えて訳書の本書も購入しました。

主として、カポーティが自身に纏わる実話をベースに、(氏曰く)修得したあらゆる文体・技巧を駆使して描いた短編小説集です。生前最後に出版された小説ですが、マリリンモンローから殺人事件の容疑者、カリブの島の老貴婦人に至るまで登場人物はとても幅広く、「ティファニーで朝食を」程の余韻は残さないまでも、これ程の切れと奥行と神秘性(必然なる偶然等)を併せ持つ短編小説には中々巡り会えないと思います。

個人的には、好きなラフマニノフやゴッホ、それから日本(人)という言葉が(良い意味でなくても)多く引用されていたことや、最後の短編で(私が尊敬する)三島由紀夫の自死のエピソードを登場させ、友人である三島が過去に「カポーティは自殺するだろうと確信している者の一人だ」と述べた事を引用し、自殺する位ならその原因となる相手を殺すと言い切ったのがとても印象的でした。

そのカポーティは畢竟、自分を客観的に見つめ脅かすもう一人の自分を殺した(つまり、結果的には自殺した)のではないかと感じられました。なぜなら、その最後の短編の設定は、奇しくもカポーティがもう一人の自分と問答しあう内容だったのです。
(2008-05-20)
[5点] 特異な才能
カポーティが、長いスランプの後に生み出した渾身の短編集。
この本の、特に序文を読むと、小説を創り出すことの困難さが伝わってくるし
そして何よりもカポーティが書くことにとりつかれた人間だった
ということが伝わってくる。
この本に収められた作品の中で、カポーティは小説の様々な形を提示している。
「冷血」に通じるようなノンフィクション風のもの、
会話形式のもの、ポートレイトなど。多彩で読み応えがある作品集になっている。
若くしてデビューし書き続けてきた作家の、キャリアの終盤に位置する短編集だけれど
この本には作家としての熟練だけではなく、斬新さや実験性があることに感動する。
カポーティの才能を堪能できる一冊だと思う。 (2007-11-05)
[5点] 限りなく繊細
最初に買ったのはもう20年以上前(18歳の頃)の単行本でした。野坂昭如が翻訳しているのを見て、「きっとへんてこりんな小説なんだろう」と期待しました。読んでみるともちろんへんてこりんだったのですが、洒脱な言葉遣いとむき出しの感受性に満ちていて、素敵な小説だなぁと思いました。特に、マリリン・モンローを描いた「美しい子供」は秀逸で、今思えばカポーティだからこそ、肉感から切り離されたマリリンを(つまり男でも女でもない視線で)あんなにも可愛らしく書けたのだろうと感じます。 (2006-05-08)
[5点] ジャーナリスティック文学の試み
カポーティを読むのは初めてでしたが、ティファニーで朝食をからうけるイメージとは少し違う雰囲気の小説でした。訳の仕方も影響しているでしょうが、淡々としていて無駄がなく、筆者はあくまでも第3者として事件を客観的に。という姿勢が伝わってくる反面、インタビューをフィクションだと感じさせるほどの物語性も持っています。ニューヨークヤロサンジェルスを舞台とし、マリリン・モンローも登場人物となる華やかさとは裏腹に、どこか寂しさと暗さの漂う作品群。何年か後読み返せば、きっとまた違う印象を受けれる一作だと思います。 (2004-02-19)
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 ・ カポーティ短篇集 (ちくま文庫)
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Tag : トルーマン・カポーティ

学校を出よう!〈4〉Final Destination (電撃文庫)


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 4件
[3点] 谷川流さんの作品に特有の欠点を感じた
このシリーズのほかの作品や、涼宮ハルヒシリーズにも共通することですが、作品の中で発生した
一大事に対して主人公が能動的に原因を見つけたり解決するわけではありません。この作品でも
1.人を探すのだがマーカー任せ(これはある程度仕方がないかもしれません)
2.危機が迫っていることがわかるが、主人公たちが能動的に見つけたものではない
3.その解決についても…ネタばれになるので書きづらいのですが、主人公たちが解決方法や
  スーパーアイテムを見つけて実行/使用するといったものではない
ハルヒシリーズのキョンならば、異能者たちの中にいる一般人ということでそのようなストーリー
展開も許容範囲だと思います。しかしこのシリーズの主人公は異能者である場合が多いので、
主人公たちの努力とは別に危機が説明され解決に向かうというのでは物足りなさを感じてしまいます。
谷川流さんがこれを克服できればさらに面白い作品ができると思います。
(2008-02-03)
[5点] 2巻に匹敵するおもしろさ
これまでと違い、超能力者バトル(?)的なものが入っている。キャラそれぞれの能力と役割がうまくハマっていてわくわくした。ストーリーもキャラも良い。蛇足だが、表紙のイラストもシリーズ中一番かな (2006-08-11)
[5点] おもしろすぎる
どうしてこのシリーズはここまで自分のツボに直撃するんだろう?
もう、五つ星をあげる以外ないじゃないですか。
2巻で時間モノをやったと思ったら、4巻では世界モノですよ(世界系ではない)。
一巻を読んだ時、だれがこんな世界観があったなんて想像できたでしょうか?
もうすばらしすぎて、読み終わった後は興奮しました。
そんな素晴らしい回答をさらに魅力的にする最後までの過程。ここもものすごく楽しめました。
そして何より、宮野です。三巻では茉衣子が特に魅力的だったのですが(今回も充分魅力的です)それ以上に宮野が魅力的で。
あと、今回初登場の多鹿も魅力的で。

とにかくおもしろいです。一巻で読み止めている人がいるのなら、本当に損です。それにしても「学校を出よう!」シリーズは、自分が一番続きが気になる作品です。ああ、これからどんな展開が起こるんだろう。 (2005-03-13)

[5点] 巻が出るごとに面白くなってる気が。
待ちに待った学校を出よう!の新刊。
4巻を買う人なら、谷川流氏の本は既読だろうから
文体については今更感想を書く必要もないだろう。
今作でもあの独特の文体は変わっていない。

今回は宮野班長がかなりかっこ良くなっている(笑)
学校を出よう!が好きな人なら、もちろん楽しめる作品だが
宮野班長ファンなら、2倍楽しめる良い作品だろう。 (2004-03-06)

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 ・ 学校を出よう!〈5〉NOT DEAD OR NOT ALIVE (電撃文庫)
 ・ 学校を出よう!〈3〉The Laughing Bootleg (電撃文庫)
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Tag : 谷川流

鏡のなかの鏡―迷宮 (岩波現代文庫)


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 18件
[5点] 普通の面白いファンタジー
普通の面白いファンタジー。
あまり、気負わないで読んでみるといいですよ。 (2008-02-15)
[4点] 傑作ファンタジーです。
 世界レベルのファンタジーの傑作です。山尾悠子が好き、あるいは、押井守監督の「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」が好きな方は読んでみるべきでしょう。余談ですが、解説でビューティフルドリーマーに触れていますが、高橋留美子の字が間違っていますね。
 鏡のなかの鏡。その言葉だけで、世界は無限のひろがりを見ます。鏡うつしにした世界のように、言葉というのも鏡うつしにすれば無限にひろがり、最後の話が最初の話へとつながるこの小説も、無限にひろがります。私がこれを読んで連想したのは、高橋源一郎の「ペンギン村に陽は落ちて」です。
 夢から覚めたと思ったらまた夢、現実と夢の区別はなくなり、連綿とつむがれる意識のなかで、覚めることのできない哀しむは連鎖していく。たまらない哀愁が漂う、傑作です。 (2007-02-10)
[5点] 悪夢の迷宮
『モモ』を読み、『はてしない物語』を読んだのなら、かならずここへ、たどりつくであろう。
でも、ここは、夢と希望の世界ではない。
この世界を満たすのは。
悪夢と、痛み。
挫折と、絶望。
このラビリンスは、結末まで、連なっている。

まだ幼かったわたしは、この本を読み、悪夢にうなされた。

だがその後、何回か読み返し、大人になったいまでは、また別の思いを抱くようになった。

人生にひそむ悪夢は、この本の悪夢より、もっと終わりなく、痛みをともなう。
そして、それでありながら、生きていくという喜びは、その悪夢さえ、凌駕する。

この本は、一冊だけで読むものでは、ない。

かならず『はてしない物語』とともに、読むべきだ。

そうしてこそ、この悪夢の迷宮に、光が、さすであろう。 (2006-01-16)
[5点] 怖い。だが忘れてはいけない寓話
最初買ったときは「モモ」や「はてしない物語」のように、心の底が暖かくなるような本かなと思ったが、読んでみると心の底が照らされるような怖さがある。
寓話の形状を取るからこそ、読みやすいが鮮明に突き刺さってくる。 (2005-11-12)
[5点] 現実は悪夢以上に恐ろしい
『モモ』や『はてしない物語』とは全く別のエンデがここにいる。全編が悪夢のように脳裏につきささってくる。「大人向け」と評した人がいるが、必ずしもそうではない。確かに、10代には現実世界に潜むワナを読み取るのは難しいかもしれないが、30を超して世の中のことがわかった頃に読むと、自分の持っている知識や世界観を用いて、これらの物語を読解しようとする。そして、解釈できない物語が出てきたときに途方に暮れるのだ。

むしろ、10代の柔軟な知性と想像力を持つ人たちにこそふさわしい。望ましいのは、10代の想像力と40代の人生観を併せ持つ読者であるに違いない。残念ながら、私は年をとりすぎた。想像力の泉が枯れかけている人間には、辛い思いが強く残る。

約300ページに30の短編。一話を読み切るのにたいして時間はかからないが、それぞれのストーリーが少しずつ関係している(鏡の中の鏡!)ので、全部を読み切らないとほんとうにはわからないという凝った仕掛けになっている。そして、一生懸命がんばれば必ず夢は叶うといった、ファンタジーにつきものの甘い予定調和の世界が何度もなんども崩される。崩されつつも希望を失うな、というメッセージも強く感じる。

繰り返し出てくるのは、時限爆弾。世界はいつ爆発するかわからない時限爆弾を抱えて破局への道を歩む。それに気づいている人は少なくない。しかし、職務に忠実な人たち(消防士など)が全力を傾けても、爆発を阻止する力にはならない。学者、芸術家も世界の破滅を前に、自らの役割に(半ば絶望しながら)没頭するばかりだ。

必要なのは2つの力であろう。1つは「世界を描く力」そして「夢を形にする力」だ。この物語が「悪夢」を描いたものだとすれば、現実は悪夢以上に恐ろしい。醒めることがないからだ。悪夢の中にいながら、夢を失わず、迷宮を抜け出す力を持ちたい。 (2005-10-12)

【関連商品も見たい!】
 ・ はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))
 ・ はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))
 ・ 自由の牢獄 (岩波現代文庫―文芸)
 ・ モモ (岩波少年文庫(127))
 ・ サーカス物語

Tag : ミヒャエル・エンデ

伊那谷の老子 (朝日文庫)


【評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 3件
[5点] 老子の凄み
 最近の老子ブームの立役者であるという理解で本作を読んでみた。気軽に読み出したが 途中から座りなおして一気に読み終えたところだ。

 一点目。著者は英訳の老子から 老子に傾倒した点にまず驚いた。但し手元にある中公文庫の「老子」でも訳注者の小川環樹も同じ英訳老子が大変参考になっていると言っていた。
 日本でも古来から老子は読まれてきたわけだが その日本の「老子」ではなく 英語に訳された「老子」が役立つという事態は 僕の想定外であり その点に吃驚した次第だ。

 二点目。「老子」を訳する「自由さ」に感銘を受けた。
 「老子の役者とは すくなくとも原文を誤解する権利のある者なのだ」という1910年のドイツ人の言葉も加島は紹介しているが この言葉には正直 衝撃を受けた。その自由奔放さを加島は受け継ぎ 自分なりに自由に老子を解説している。いや 「解説」というような大上段に構えたものではなく 自分が老子になりきって 自分の言葉で自分の思いを語っている。それが本書である。

 結局「老子」の凄みとは それを語る人をして その人の解釈を引き出す点にあると思う。「老子」をどう読むかは その人の自由だ。しかも 怖ろしいのは その人の「読み方」に その人の人となりが出てくる点にある。

 僕も自分のブログに「老子」というコーナーを作って 思いつくことを書いてきたが これはもっと本腰を入れなくてはならないと考えたところだ。 (2007-12-29)
[5点] 柔らかさと弱さの強さ
初めて老子の思想に触れた思いがした。
「老子」?名前は知っていてもいったいどんな人だったのか皆目見当が
つかなかった。でも「タオ」というコトバはヨーロッパ経由で知っていたので、ちょっと入門編と思って読んでみた。
なぜ今までこんな大事で素敵な考え方を知らなかったのかと驚いた。
作者の加島さんはすでに70を超えた方だというが、現代詩として
老子のコトバを意訳していらっしゃる。その詩としてのコトバが
すばらしい。直接、こころに触れてくる。おかげで何千年も前に生きていた老子という1人の人間の考え方がものすごく新鮮に伝わってくる。 (2006-04-15)
[5点] 老子への誘い
 英米文学者が「老子」のこころ、その現代性を語る。加島さんの「老子」にはじめて接する人にもってこいの文庫本。通勤やお出かけの電車の中などで読むのにも向いています。コーヒースタンドで気軽に読むのにも良い、と思います。「老子」がグッと身近になった気がするかもしれません。

 淡交社版の単行本の文庫化。文庫化にあたって少しだけ変更が加えられ、水墨画文と加島訳「老子」抄の第2章は省かれました。削られた画文の代わりにとでも云いますか、表紙カバーに同類の画文を使っています。その他、第1章の題名にも変化があって、以前の「風と影の時間に」が「谷の四季」となりました。他方で、住んでいる伊那谷の地図とたくさんの写真、それに第1章の解題を含む文庫版へのはしがきなどが新しく加わりました。その結果、さきの単行本が「加島老子の入門書」であったのに対し、「加島老子への誘い」といった感じの軽い冊子になっています。それだけにいっそう読みやすいです。 (2004-08-02)

【関連商品も見たい!】
 ・ 老子と暮らす 知恵の森文庫
 ・ 老子までの道―六十歳からの自己発見 (朝日文庫 か 33-3)
 ・ タオにつながる (朝日文庫)
 ・ タオ―老子 (ちくま文庫)
 ・ 足るを知る 自足して生きる喜び (朝日文庫)

Tag : 加島祥造

ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)


【評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 6件
[4点] 天気のいい休日の午後に屋外でどうぞ
「ランゲルハンス島」?地中海に浮かぶ小さな島、というイメージだったが、まさか私の中にもあろうとは。たぶん生物かなにかの授業で習ったんだろうが。
タイトルはともかく、ちゃんと本文を読むとそれなりに書いてあるんですね。ダブルミーニングではあるが。 (2007-05-13)
[4点] 村上春樹のエッセイ
 小説と比べてややハートフルな文章になっている。村上春樹の日常の何気ない一コマを切り取り、たぶん、考え付くままにつづったエッセイだと思う。ちなみにページの半分は絵です。これで600円するのは少し割高か、 (2005-11-09)
[5点] 摩訶不思議な世界
ランゲルハンス島というのは、確か生物で習ったインシュリンを分泌するところでしたよね。これが不足すると糖尿病になる。糖尿病患者はインシュリンを打ってもらう必要が出てくる。どうでもいい話ですが、このような授業を放り出して学校をサボってなんか幸せな景色を見るか、そんな話であったような記憶があります。村上春樹の作品の原点のコア部分を探るには、エッセイを読むとヒントが多いような気がします。このヒントはこの「ランゲルハンス島の午後」という文章(本、丸ごとではありません)にうかがうことが出来ると思ってます。「学校の勉強よりももっと他に大事なもんがあるんだ」という単純明快な確信。その確信をこのような文章と絵で描けるというのは、結構本人も(水丸さんも)楽しんでいたような気がしますね。 (2005-11-01)
[5点] 絵柄の中にはバーバリーがいっぱいです
雑誌『クラッ